身体をハッキングする⁉
更新日:2022年3月10日

本日は、以前の投稿でも触れていたヨガ哲学
ヤマ・ニヤマ(参照記事:心と身体は相思相愛⁉)
に引き続き、今回は「アーサナ」を取り上げたいと思います。
アーサナとは、ヨガでいう ”ポーズ” のことです。
「哲学とポーズ関係なくない??」
「そもそもヨガって身体を動かすものでしょ??」
と思っている方は少なくないでしょう。
例えば、ダイエットしているのになかなか痩せない…
上手くなれるように頑張っているのにどうして…
という様な「どうして?」「なんで?」という思いになった時に
意識するべきは、アーサナを通した哲学かもしれません。
というのも、ヨガのポーズは、形だけなら簡単に真似できてしまうものもありますが、
実際は難易度が上がるほど、ポーズの前に正しいアライメント(角度や位置)を身に付けなければポーズをとることさえ出来なかったりします。
ご自身の角度や位置などのバランスを把握し客観視して取り組むことが大切ということです。
隣の生徒さんが出来ているからと見比べたり、硬いことが恥ずかしいと感じて無理してしまったりすることは自分ではなく、他者に目を向けていることになります。
ヨガとは ”他者ではなく、自分と向き合うもの” です。
とはいっても、センリーヨガでは正しいアライメントはさほど求められません。
「真似が完璧だからすごい」「軟体だからすごい」「こんなに難易度が高いポーズができる」
そんなところに目を向けたり、ただポーズを覚える事に必死になるのではなく、
まずは、今のご自身の身体の状態を受け止めることの大切さを教えているからです。
身体の可動域の左右差や、ねじった時の動かしづらい、動かしやすいなどの発見
片足で動いた時のバランス感覚の把握などなど。
子供の頃に出来ていた動きが、「大人になった」という理由だけで出来なくなるものでしょうか。
今までの環境や習慣に目を向ける。
内省、体感、実感する時間。
相手を通してではなく、自分自身だけに意識を置き
無意識に身体を動かすのではなく、
”右手を出そうと意識しながら右手を出す”
というように、身体を客観視するような…
もはやふんわりハッキング。
そんな時間。
それがヨガのアーサナ(ポーズ)がもつ最大の意味であり、
そこが欠けてしまえば、それはストレッチです。
某有名ホットヨガでのインストラクター経験あるので言えることですが、その某有名ホットヨガスタジオでは従業員向けの大切な心得に対して、ヨガではなく「エクササイズ」とはっきりと明言されていましたが、
なぜそのような表記なのかはもちろん、ホットヨガと常温ヨガの違いも今後記事にしたいなと思います。
話を戻します。
ストレッチやエクササイズの効果でさえも、間違ったアライメントでは身体は柔らかくならず、綺麗な姿勢にもなりません…
まさにいろいろと堂々巡り。
もう少し分かりやすく、はっきりさせるとします。
「アーサナ」の定義としては、
1、いかなる努力も必要ない状態であること
2、精神を集中させること
「アーサナ」の効果としては、
1、感覚の制御
2、二元性からの解放
二元性とは、対比するあらゆる性質のことで
喜び・悲しみ/熱い・冷たい/空腹・満腹など…
反する二元性の感覚は瞑想の妨げとなります。
「アーサナ」でのポイントは、
1、安定していて不動であるか
2、いかなる努力もせずにできているか
3、ムーラバンダ(下腹部)を意識できているか
ということです。
段階としては、そこ(アーサナ) が意識できると次に「呼吸」へと向かい、
その後、集中→感覚制御→瞑想→悟りの順番となっていくのがヨガ哲学です。
ヨガは身体を動かしても心は常に”不動”にあります。
身体の特徴はほんとうにそれぞれ。
身体能力に頼っているだけのポーズも結局は衰えと共に崩れていきます。
憧れとか、理想とか、そうじゃなくて。
今のありのまま受け止めてますか。
まずはそこからです。
自分自身の状態を知れば「どうすればいいか」
わかるはずです。
アーサナによって受け止めるだけ。
なにもかも、正解や不正解なんてないのです。
哲学なんて全体のほんの一部なのですから。
ここまで読んで下さった方へ本当に感謝いたします。
アーサナは ”動く瞑想” と呼ばれているのも、もしかしたら頷いてくれるでしょうか。
ストレッチやエクササイズでもない、
「アーサナ」の哲学的要素の一部分を頭の片隅にでも置いてもらえたらいいなと思います。
Let's challenge.
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
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